だいぶ前にオーダしていたフレームが届いたので、ちまちまと自転車を組みました。色は紺色ですが、ピエ曰く、「ピース紺」だそうで、タバコのピースのパッケージの色にそっくりです。メインコンポはシマノ 105 にしてみました。
フレームのベースはピエの「 26”HE ランドナ」ですが、ランドナというより、実用車みたいなツーリング車にしてみました。
とうとつですが、僕はオランダが好きです。自転車好きには周知のことですが、オランダというのは、デンマークにも勝る、自転車大国として有名です。街の中であれ外であれ、どこの道路にも、歩道や車道とはまた別の自転車道というのが整備されており、そこにはありとあらゆる自転車が悠々と走りまわっています。日本では見たこともないトライク(実用三輪車)やリカンベントなんかも見かけます。デイリーポータル Z の記事がおもしろいです。
オランダでは、実用車には揃って、太いタイアと握りやすいハンドル、バネ付きのサドル、そしてリアキャリアがついています。ぱっと見ただけでは、日本のママチャリとたいした区別もできない人も多いと思います。が、それらはきちんとオランダの地形や文化に合うように設計されています。そして、男性はホリゾンタルなフレームを、女性はミキストなそれを、無茶苦茶かっこよくそして優雅に自転車を乗りこなしていました。どういった自転車が多いかというのは、オランダで有名なメーカである、 Gazelle や Vanmoof のサイトを見てもよくわかります。もっとも、オランダでよくみる実用車の源流は、おそらくイギリスの「ロードスター」と呼ばれる自転車にあると思います。そういう意味では、英国車といってもいいかもしれません。が、ややこしいので、ここではそれらを「オランダの自転車」と書くに留めます。
僕にはオランダの自転車が衝撃的で、とてもうらやましく思えました。だから、今回の自転車を組むときには、ダッチな風味を加えました。それでも、オランダと日本では地理的状況が違いすぎるので、ダッチバイクをそのまま流用しただけでは、我が国ではけっして優雅に乗ることはできないでしょう。そんなこんなで、あくまでベースは日本のツーリング車ですが、ほんのりダッチな雰囲気にしています。
しばらく乗ってみたところ、実際に乗り心地はたいへん快適です。
ハンドルにはいろんな種類がありますが、何も考えずに自分の両手を力を抜いてパッと前に適当に出したときの手のひらに位置にグリップがくると楽に乗れると思います。
そう考えると、フラットでは手首を無理にひねることになりますし、実際に走ってみると、僕の場合、わずか数分でイラッときて投げ出したくなります。一方で、フラットは力を入れやすいので、地面の荒れに対してハンドルをとられやすいダートを走る MTB には有効です。
ドロップはまだマシですが、それでも多少、手首がひねられることが多いです。ドロップは握れるところが多いのでよいと言われることも多いですが、それはむしろ、自分にぴったりのポジションを決して得ることができないことの言い訳に聞こえますし、実際にそれほど楽には思えません。そして、前傾がきつくなればなるほど、体に負担がかかり、多くの場合、腰や首を痛めます。また、前傾では眼前の景色を存分に味わうこともしにくいです。
日本では必要以上にドロップがもてはやされます。ロードの場合、目的やフレーム設計に適しているのでまだわかりますが、ツーリング車にも、ドロップが使われていることがほとんどです。しかし、オランダを含むヨーロッパでは、ツーリング車でさえ、ドロップのものはほとんど皆無です。自転車が文化として昔から根づいているヨーロッパと、自転車ブームだかなんだかでようやく盛り上がり始めたような日本とでは、信頼できる度合いが全然ちがいますよね。また、ロードレースのように、決められた距離をただひたすらに速く駆け抜けるためにはドロップが最適なのは、レースの歴史に証明されていますが、のんびり走るツーリング車や街乗り車にはむかないのは明らかです。
僕が感じるに、ハンドルはもうフラットにもドロップにもしたくないです。もちろん、快適性よりも操縦性や速さを追求する競技用の自転車には設計上、たとえば、 MTB にはフラットがよいと思いますし、ロードにはドロップがいいと思います。レースで使われ続けていることがそれを証明しています。が、のんびり走る実用車やツーリング車にはノースロードやプロムナードなど、手に無理な負荷がかからず、前傾をする必要のないハンドルこそがよいと今では信じています。
さて、参考に、組んだ当初のスペックは以下にメモしておきます。
- frameset : Pie 26”HE Randonneur of lugged Kaisei 022 tubes, including a 72 degrees 500mm (C-T) seat tube and a 530mm (C-C) top tube
- hubs : Shimano 105 , HB-5700 and FH-5700
- rims : Mavic XC717 (ETRTO: 17-559) 36H
- spokes : Hoshi #14 with brass nipples
- tires : Schwalbe Marathon Supreme 26*1.6” (ETRTO: 42-559)
- bottom bracket : Shimano UN-55 113mm
- cranks : Sugino Alpina2 Triple 165mm, 110 and 74 PCD
- chainrings : TA 46T (Zephyr) - 36T (Zephyr) - 24T (Zelito)
- chain : KMC X9
- cassette : Shimano Ultegra CS-6500 9s 12-27T
- derailleurs : Shimano 105, FD-5703 and RD-5700-GS
- shifter : Shimano Dura-Ace SL-7700
- brake levers : Shimano BL-R550
- brakes : Shimano Alivio BR-MC12 with Kool Stop salmon pads for roadie
- headset : Tange TGHC-1 for 1” threaded forks
- stem : Nitto Pearl 80mm for 25.4mm bars
- handle bar : Nitto B302AA “North Road” , 490mm in width and 25.4mm in clamp diameter, 22.2mm in diameter
- seat post : Kalloy Uno 27.2mm
- saddle : Brooks Swift Chrome honey
- pedals : MKS Sylvan Touring
- carrier : Tubus Cosmo